みなさま、こんにちは。 ドイツ、ベルリン在住のフォトグラファー, Yukoです。いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。 本日のテーマは“【【ドイツの乳幼児健診】赤ちゃんも遠視・乱視の検査ができる?U5で勧められたフォトスクリーナー最新事情】”です。
ドイツでの育児は、日本とは異なる医療システムや手続きに戸惑うことも多いですよね。今回は、わが子が小児科の定期健診で受けた「目の検査」について、現地の最新事情を交えながらご紹介したいと思います。
ドイツの定期健診「U-Untersuchung」での目のチェック
ドイツでは, 赤ちゃんが生まれてすぐの時期から学童期にいたるまで、「U-Untersuchung(U健診)」と呼ばれる定期健診の枠組みがしっかりと確立されています。かかりつけの小児科医(Kinderarzt)が、子どもの成長を長期間にわたって細かく見守ってくれる心強いシステムです。
実はドイツの小児科では、このU健診のなかで、かなり早い段階から目のチェックが行われています。
ドイツでは, 生後6〜7か月頃に行われる「U5」、1歳頃の「U6」、 2歳頃の「U7」、 3歳頃の「U7a」といった非常に細かいスパンで、 お医者さんが赤ちゃんの目の動き(斜視の有無)や光への反応、物を追う様子などを丁寧に観察してくれます。より早い段階から, 何度も頻回にチェックしてもらえるのが大きな特徴です。
きっかけは「U5健診」での医師からの勧め
わが家がこの本格的な目の検査を知ったのは、小児科で「U5健診」を受けたときのことでした。
先生から「目のスクリーニング検査をしてみますか?」と勧められたのがきっかけです。
まだ言葉も話せない、視力検査の絵カードを理解するのも難しい時期にどうやって正確な遠視や乱視などの目の状態を測るのだろう?と思ったのですが、そこで登場したのが「フォトスクリーナー(Apparative Sehschärfenprüfung」と呼ばれる専用の機器でした。代表的なものには、Welch Allyn(ウェルチ・アレン)社のSpot Vision Screener(スポットビジョン)などがあります。
一瞬で終わるスクリーニング
検査の方法は、驚くほどシンプルでした。
ライトがピカピカと光る、ロボットのような可愛らしい機器をお医者さんが持ち, 子どもから1メートルほど離れたところから向けます。
子どもが「なんだろう?」とその光をほんの数秒間見つめるだけで、あっという間に遠視・近視・乱視などの屈折異常や斜視のリスクを正確に測定してくれるのです。この機器を用いた検査のおかげで、生後6か月の赤ちゃんから正確なスクリーニングが可能になっています。
子どもに一切の負担や痛みがなく、泣く間もなく一瞬で終わってしまうのが何より素晴らしいなと感じました。
なぜ生後6ヶ月からの検査が重要?「弱視」を防ぐために
医療ガイドラインによると、子どもの視覚発達の約8割は、3歳頃までの非常に早い時期に形成されるそうです。この大切な時期に強い遠視・乱視や斜視を見逃してしまうと、脳が正常に見る力を学習できず、将来メガネをかけても視力が出にくくなる「弱視(Amblyopie)」のリスクにつながる可能性があります。
だからこそ、言葉で「見えにくい」と伝えられない赤ちゃんのうちに、フォトスクリーナーで客観的なリスクを早期発見することが、ドイツの小児医療ではとても重要視されています。
眼科専門医(Augenarzt)への受診タイミング
基本的には小児科でのU健診がベースになりますが、もし家族に強い近視・乱視や斜視の既往歴がある場合は、遺伝的なリスクを考慮して、生後6ヶ月〜1歳の間に一度、眼科専門医(Augenarzt)を受診することが推奨されています。
また、特に気になる症状がない場合でも、視覚発達の仕上げの時期にあたる2歳〜3歳(U7〜U7aの健診時期)までに、一度眼科できちんとお墨付きをもらっておくとより安心です。
Doctolib(医療ガイドライン・専門医情報): “Augenvorsorge beim Augenarzt: Ab wann und wie oft?”
気になる費用と保険(Krankenkasse)の最新事情
ドイツの法定健診(U健診)の基本項目に含まれている医師による一般的な視診(目視でのチェック)は無料です。
しかし、今回ご紹介した「機器を使った屈折スクリーニング検査(Refraktiometrie」を公的保険(GKV)が完全にカバーできるかどうかは、ご自身が加入している保険会社(AOK、TK、BARMERなど)のプランやお住まいの自治体(州)の契約によって少し異なります。
- 自己負担になる場合: 一部の保険では「追加の予防サービス(IGeL/イーゲル)」扱いとなり、 20〜40ユーロ程度の自己負担になることがあります。
- 保険でカバーされる場合: ドイツでこの機器を使った検査が定着し始めたのは約10年ほど前(2010年代半ば頃)からですが、現在では多くの主要な公的保険が全額または事後の手続きによる返金でカバーしてくれるようになってきています。
お持ちの保険が対応しているかどうか、事前に小児科の受付や保険会社に確認してみるのがおすすめです。たとえ一時的に自己負担になったとしても、早い段階で「遠視・乱視などの見え方のリスク」を早期発見できる安心感はとても価値があると感じます。
まとめ:クリアに見える世界をこれからも
子どもの「見えにくさ」は、本人が言葉でSOSを出せないため、周囲の大人が気づいてあげるのがとても難しい部分です。ドイツの小児科のように、最先端の技術を使って早い段階から合理的・客観的に遠視や乱視のチェックをしてもらえる環境があるのは、異国で子育てをする親として本当に心強く、ありがたいことだなと感じています。
これからドイツでU健診を受けられる方や、赤ちゃんの目の健康について気になっている方の参考になれば嬉しいです。
ベルリンの美しい四季の光を、子どもたちがその澄んだ瞳いっぱいに受け止めて健やかに育っていけますように。
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